Prehistory

ブータンの先史時代は、民族的、古生物学的、地理的、地形学的な記録もなく、およそ紀元前500年から紀元後500年の間です。火災、地震、洪水、内戦によって、かつて存在したであろう記録は残念ながら破壊されてしまいました。特に、1832年にブータンの首都プナカのゾン(僧院・要塞)が焼失し、1897年の地震に よって同地が広範囲に破壊されたことは、この時期のブータン史料を破壊した原因となっています。しかし、多くの石器や巨石が残っていることから、ブータンには比較的早い時期(紀元前2000~1500年頃)から人が住んでいたと考えられます。

ブータンの初期の歴史については、ほとんど知られていません。少数の古寺に保存されている遺物から、仏教の出現以前、ブータンではシャーマニズム的な儀式であるボニズムが行われていたことがわかります。ブータンの一部では、現在も地元の祭りの際にボンの伝統と儀式が行われています。