機織技術

機織美術
山の高い高度に位置する村では,女性が外ではた織り仕事をしている姿が頻繁に見られます。彼女たちは,ブータンの織り職人たちで,山や,草原などで,前後にゆれて,やさしく歌いながらはた織りをします。

織物用の糸を野菜で染め,数週間かけ乾かしたものを,伝統的なゴーとキラという型で織っていきます。この長い衣装はかかせない民族衣装になりました。織物は絹,綿と絹,絹と絹の手触りのする糸を使います。その中でも最高級の織物は東ブータンに位置するLhuentseのKuri
Chu, とRadhi地域で手に入ります。

織物が有名な村では通常,作物が豊作のときで,村の人たちが食べる分が取れる程度で,織物を売ることで生計を立てています。Kiraとは3枚の長方形の布をつなぎ合わせた衣装で,女性体に巻いて,ケラと呼ばれるベルトで固定します。この一着の衣装を作るための布を織るのに,大体6ヶ月から1年近くかかります。この織物はあまりにも手触りがよく,家宝として家族に受け継がれたり,通貨として使われたりもします。

ブータンの東側に行くと,女性のグループが谷の斜面に座り,腰には重い川のベルトを締めているのをしばしば目にします。この女性たちは繊維を乾かす作業をしています。伝統的な方法で,唯一,ブータンの幾何学模様と色を作り出すことができます。

織物の製品はブータンで販売されます。色とりどりの生地がいたるところにかけられ飾られています。Gom Kora,の近くにあるドクスン地方では,ほとんどの村で,大半の女性が家のバルコニーに座って織物をしています。

ブータンの織物技術はとってもユニークで,アメリカ,マサセッチューにあるピボディ美術館では,世界規模の展覧会を,このプータンの織物だけ展示して行ったほどです。