これまでバックパッカーのような旅をしてきたため
ハイエンドな旅行客のみ受け入れるブータンにはなかなか縁がありませんでしたが
秘境的雰囲気のあるうちに行っておきたいという思いから旅行を決めました。
公定料金で済ませられるよう現地の旅行会社に複数コンタクトしておりましたが
Keys to Bhutanには事前のアレンジで細かな要望までお盆の時期にも関わらず日本語でタイムリーに対応して頂き
また陸路でインドへ移動したいという要望にも快くご対応いただいている雰囲気があった事からKeys to Bhutanにお願いさせて頂くこととしました。
旅行期間中は日本から秋篠宮家が、インドからモディ首相が訪問していた時期と重なり
交通や公共施設見学に制約があったものの国をあげて海外からの来賓を歓迎する様子の一端を伺い知り良い思い出となりました。
近年近代化も徐々に進み価値観の変化も激しいとは言われるものの伝統的習慣・文化を大切にするブータンは
日本人から見ればやはり幸せの国というイメージそのもので、どこか懐かしい雰囲気を感じさせてくれます。
彼らの日本人に似た顔つきや衣装もあり、きっと幕末・明治の頃に日本を訪れた西洋人は似たような気持ちを抱いたのではないかと想像しました。
ブータン人はアーチェリーをやるのも見るのも大好きなようで町の弓道場にはたくさんの人が集っており
自分も暇そうにしているブータン人達と肩を並べて見学しました。
民族衣装を着た人達が欧米で製造される新式の高価な弓矢を使って楽しんでいる様子はミスマッチ感が際立ち面白く感じました。
またこの競技の中では的に当たった事を祝う民族舞踊が途中入ったりして独特のスポーツ文化を垣間見ることができました。
ブータンの主要な観光名所である各街のゾンはその美しい光景もさることながら
険しい山川に囲まれつつ高台にそびえ立つ勇ましい姿を見ていると
北方から中国(当時のチベット国)、南方から英国に侵攻されつつも
容易く攻め落とされなかった歴史に納得がいくような気がしました。
最終日には霧におおわれた山々を乗り越えて南部インド国境に向かったのですが
無数の人影と乗り物、汗がほとばしる暑さ、道端に落ちたゴミ、そしてけたたましい騒音が鳴り響き
当然のように値段をふっかけてくるタクシードライバーなど
隣国にも関わらずあまりに落差の激しい国境に衝撃を覚えました。
ガイドの方には出国のみならずインド入国の手続きまで面倒見て頂き大変助かりました。
別れ際にリキシャーとバスターミナルまでの移動を激しく交渉して頂いたのですが
国の雰囲気の違いにあたふたしたままきちんとお礼を伝えられずに別れたのが心残りです。
その後インドの地方拠点都市まで移動したのですが
この時もたまたま居合わせたブータンの方と仲良くなり、交通手段の確保など助けて頂いて
最後の最後までブータン人の温かさを感じる旅となりました。
(個人ブログでもブータン旅行に関する記事をいずれ掲載する予定です)
Yuki. N. (2019年8月)