プナカ・ゾンの再建

プナカ・ゾンの再建
プナカの雪どけ水が流れる,ポ・チュウ川とモ・チュウ川の合流点に位置するプナカ ゾン。金拍で覆われて聳え立つ,5つのDewachenpoi
Phodrang glistenは再建で,よりいっそう輝きを増しました。何世紀にもわたって破損してきたブータンで最も歴史ある建築物は,4代目Druk
Gyalpoと国王Jigme Singye Wangchuckの協力による再建によって,過去の輝きを取り戻しました。

プナカ ゾンの再建はブータンの歴史的な重要文化財を再生したと広く賞賛され,仏教徒にとって精神的で貴重な伝説の再建と喜ばれました。 ブータンの建築と工芸の中でも特に賞賛されるのがこのプナカ ゾンであり,人々はこのりっぱな建築と建設に尊敬を払っています。

プナカ ゾンはzorig chusum伝統の基盤と言われるように,13の工芸の中で一番の質の高さです。ブータンの伝統木工以外にも,石工,鉄工,そして絵画などが中央堂に大量に飾られ,新しい宝はゾンの中の数々のLhakhangsの価値を高めました。この200以上の宗教的な作品は,5つのmenjim(貴重な資源)たとえば,コッパー,ブラス,それから他の鉄工から作られました。

何世紀にも渡り,ゾンは世の人々,自然と闘ってきました。1780年,1789年,1802年,1849年,と1986年には火事により,被害がありました。1897年には大地震があり,1994年には悲惨な大浸水に見舞われ,Dzongchhung
と言われるJhou (Lord Buddha)とDupthob Nagi Rinchhen (Vanaratna)をモチーフとして建造物が危うく流されるところでした。

自然の力,また人の弱さがこの誇るべき大寺院を取り去ってしまったのです。1980年の後半,数多くの寺院は木造のであるため崩れてしまった,もしくは危険にさらされていた寺院が数多くありました。貴重な工芸作品は傷ついてしまった,または壊れてしまったものが多く,被害総額は数百万ニュルタムにも及ぶと言われています。

この状況から,国王がゾンの再建を指示しました。国王の管轄の下,ブータンの何百年前の伝統建築がここ12年で,無数の大工,木工,鉄工,陶工,石工技師,画家やフレスコ画などの職人に加え,電機技術者,かじ屋,金細工人,銀細工師,仕立屋や僧などが一緒になって,プナカ ゾンの再建で歴史を蘇らせました。政府の建築担当大臣が最高責任者として,Tenso
Lapon Dasho Wangchukは現場責任者として作業を進めてきました。ドュークThuksey はTenso Lapon Dasho
Wangchukのプナカ ゾンと寺院の修正と再建における,際立つ,すばらしい仕事を賞賛した。

再建に向けたこのプロジェクトは,腕のいい技師や建築家が,国王の要求を満たし,完璧に近い再建を成し遂げるため,何年もかかりました。あるときにはKuenreyが床を建設している最中で,土台が不安定だと気づき,すべてをやり直して土台をセメント,石,近代技術と伝統を混合した泥で強化しなおしました。

数多くの材木がこの再建に使用されました。巨大なイトスギをはじめ,柱にはkachen,支柱にはdungを,小梁(こばり)にはcham,そして屋根の支柱を使用しました。石材は石工師が適度な大きさに砕いてから現場へと運ばれました。鉄工師はコッパー,ブラス,鉄を芸術的に加工しました。彫刻家は数々の宗教的な像を,様々な形や大きさで,寺院を飾りました。

プナカ ゾンの再建は13のzorig chusum伝統工芸の蘇りに多大な貢献をしました。技師たちは各地から集められ,新しい世代の技師たちは,ブータン,zorig
chusum伝統工芸をそのまま,国内,最高の技師たちから直接学びました。

Machen寺院の再建がゾンの中で最も重要な建物だったといえます。thudam にはShabdrung Ngawang Namgyal,congregation
hallではKuenreyが祭られていて, Tsen Chhorten,8つのs&alwood Chortensを囲っている所,そしてJe
Zimchung,僧が住んでいる場所です。主な再建は僧の中心となるKuenreys のDrabi派 とTshennyi派のUtse (中央堂)が対象でした。ゾンの周囲はすべて修正され,川の周囲には洪水に備えて堤防が建設されました。

三階建てとなっているMachen寺院はイトスギで建てられ,入り口には金と銀で飾られた宗教のシンボルが描かれた4本の柱があります。寺院の内の壁は仏陀の教えを描いた内装になっています。Shabdrung
を肉体化した絵も寺院の中に飾られています。

ビャクダンを原料に,金,銀で覆われ,宝石やパール,トルコ石で華美に飾られた15フィートの大きさのKudung Chhortenも寺院内に飾られています。これは20人の技師により4年に渡り作られた 大作です。
傾きかげていて,今にも崩れそうだったKuenreyも再建で生まれ変わりました。グレートホールは30フィートの長さのイトスギの支柱12本,金箔をかぶせた真鍮製の金物の皿は宗教的な浮き彫り模様が飾られいます。
Kuenreyでは5つのmenjim (貴重な資源)と治癒力のある泥から作り出された35フィートもの大きさの仏陀Shakyamuniが座っています。その後ろには16の阿羅漢の絵画が飾られています。仏陀の右側には28フィートのGuru
Padmasambavaの絵が飾られ,左側には28フィートのShabdrung Ngawang Namgyalが飾られている。もっと左側の壁には48フィートの大きさの魂の王といわれるkagyu
lineageが,右側の壁には同じく48フィートの大きさのdongyu zinpaが飾られています。

Kuenrey の上にある5つの寺院はすべて再建され,新しい宗教的な美術品が展示されています。5つの寺院とはNeten Chudrung,
Goengkhang, Lhamo, Rigsum Gompo, そして Phurpai Lhakhangです。Guru Dorji Droleyの絵画は10フィートのおおきさで,ちょうどポッチュ川とモッチュ川の交点に会うようにDroley
Lhakhangに設置されました。

Tsen Chhortenは再建で2階建てとなり,Je Khenpoのアパートは4部屋に増えました。

5階建てのUtseを再建するのに必要とした角材,小梁,柱,床,ドアや窓に使われた壮大な木材,そして様々なDzongkhagsから運ばれてきた木材。Dukhangの天井部分に使われた木材もそうでした。僧が使用するキッチンやお風呂,トイレは火事の危険を回避するため,寺院の敷地外で組み立てられました。

1997年におきた洪水でDzongchungに多大なるダメージを与えましたが,奇跡的にJhouといわれる仏陀の絵画はダメージを受けませんでした。。元々Dzongchungは1934年に偉大な賢者,Dupthop
Ngagi Rinchhenによって建てられました.1996年に69代目のJe Khenpoである Geshe Gueden Rinchhen主導のもと,修復,再建されました。柱の土台を590平方フィートから1500平方フィートに広げると同時にDzongchhung,の周りの壁も石材とセメントを使用して25フィートから35フィートに高くしました。

国内最高峰の新規美術品,200点以上が寺院に収められました。Kuenrey 内にある,Shakyamuni仏陀,Guru Rimpochey,Shabdrung
Ngawang Namgyal,それからgoenkhangに飾られている実物大のMahakala と Pelden Lhamo,そのほか実物大よりやや大き目の作品数十点は,すべて瞑想の観察と集中力の賜物といえるでしょう。

数多くの寺院でゾンに見られるYeshey Semba (学問の神の真髄) Chortensや祭壇,絵画は価値がつけられないほど貴重な宝であり,国王,お后,王家,国全体の寄付によるものです。

Dewachenpoi Phodrangの再建と修復は495,000,000ヌルタムを要し,255,000,000ヌルタムは政府が持ち,240,000,0000
ヌルタムは寄付によって集められました。

Talo Dzongの再建,モ・チュウとホチュウの周りの堤防,モ・チュウをまたぐ橋,ゾンの周囲の土地の整備ポチュをまたぐ橋もDzongchhung.の再建と同時期に完了しました。

ゾンの修復も含めた最終的な費用は609,030,000ヌルタムで,その中の347,000,000ヌルタムは政府から,残り261,000,000ヌルタムは寄付で集められました。

Punakha Dzong再建計画の完了とはブータン国民にとって,国宝級の美術がそろい,ブータンの伝統宗教が描かれただけの祝いではなく,ゾンを象徴する数少ない機会であり,ブータンの歴史にこれから長い間残る貴重な機会でありました。

プナカ ゾンはShabdrung Ngawang Namgyalが国を治めていたころの城でもあり,外部の攻撃から守られ,ダーマの教えを強化し,ブータンのアイデンティティを築き上げてきた場所です。

プナカ ゾンは1907年12月17日 ,ブータン国民を代表してDratshang Ponlops そしてDzongponsがGongsar
Ugyen Wangchuckを最初の国家総合統一者として任命したという歴史的な一歩が踏まれた場所でもあります。

再建によって,宗教的な国宝を増やし,建物の強化,ブータンの伝統建築の美しさを強化し,4代目Druk, Gyalpoの美術を堪能できるようになりました。現在,Dewachenpoi
Phodrangは Guru Rimpochey が予言しShabdrung Ngawang Namgyalが築き上げた難攻不落を描いています。

 

出典: Kuensel
( May 17, 2004 ), ブータン国政新聞